古代氏族 古代出雲2大勢力編 その3 淤宇宿禰。

ほんのりお久し振りの古代氏族編です。

さっそく前回の記事のまとめ。

古禰死す、東部黙認。

もっと詳しく思い出したいという方はこちら↓。




さてさて、出雲古禰(いずものふるね)が弟の飯入根(いいいりね)を騙し討ちにしてしまった事を、朝廷にチクった古禰の弟の甘美韓日狭(うましからひさ)とその子・鸕濡渟(うかずくぬ)親子。

その子・鸕濡渟が「先代旧事本紀」(せんだいくじほんぎ)という物部氏の史書の中の「国造本紀(こくぞうほんぎ)」という巻に出てきます。

その内容はというと、「第10代崇神天皇のとき、天穂日命(あめのほひのみこと)の11世の孫である宇賀都久怒(うかつくぬ)を国造に定めた」というものです。

宇賀都久怒(うかつくぬ)=鸕濡渟(うかずくぬ)ですので、先代旧事本紀に従えば初代出雲国造は出雲古禰の事を朝廷にチクった弟の子、という事になります。

ですが、神話的には天穂日命が初代出雲国造ですし、その流れで言えば出雲古禰が11代出雲国造で12代が鸕濡渟と言われています。

まぁ、真相は闇の中ですねぇ・・・。

これが大体2~4世紀頃のお話だそうです。(←研究者によって違ってきます)



ところで、東部勢力の淤宇宿禰(おうのすくね)さん。

この方は第16代の出雲国造と言われています。

またこの図。

f0351853_01345030.jpg

この人は日本書紀に出てこないのか?と言うと、ちゃんと出てきます。

仁徳天皇即位前紀に、倭(奈良県)の屯田司(みたのつかさ)の任務に就いていたそうです。

屯田司というのは天皇の直轄の領地の田の管理・経営する人の事で、なんでまた出雲国造が奈良の田んぼを管理しているのかと言う素朴な疑問は置いておきまして、日本書紀にどのようなエピソードが載っていたかと言うと。。。

額田大中彦皇子(ぬかたのおおなかつひこのみこ=応神天皇皇子、仁徳天皇の兄)に嫌がらせを受ける話です・・・。

登場人物が多いので、人物名に色を付けました。



ある日額田大中彦皇子淤宇宿禰が管轄していた倭の屯田(ミタ=天皇の田)と屯倉(ミヤケ=天皇の直轄領)を、自分の管轄にしようとイチャモンをつけます。

「この屯田は元々は山守(やまもり:応神天皇が定めた山守部〔やまもりべ〕の事か、山川林野を掌る大山守命〔おおやまもりのみこと〕の事)の土地なので、私が治める事にする(`・ω・´)+」

などと言い始めます。

いきなりの事に困った宿禰は皇太子である菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)皇子に相談します。

すると皇子は、

大鷦鷯尊(おおさざきのみこと=仁徳天皇)に言ってくれる?」

と言い、宿禰大鷦鷯尊に相談します。

で、大鷦鷯尊は倭直氏(やまとのあたいうじ)の祖先の麻呂(まろ)に、

「倭の屯田が元々は山守の土地ってどういう事?」

と聞きます。

すると麻呂は、

「私は知りませんが、私の弟の吾子籠(あごこ)だけが知ってます」

と答えます。

この時吾子籠は韓国に派遣されていて、まだ日本へは帰って来ていません。

なので大鷦鷯尊宿禰に、

「お前は自ら韓国に行き、吾子籠を呼び戻せ。昼も夜も無く速やかに行けよ?」

と言い放ちます。

で、宿禰は韓国に行き、すぐに吾子籠を連れて帰り、倭の屯田について問いました。

そして吾子籠、おおいに語ります。

「垂仁天皇の時代に、皇太子の大足彦命(後の景行天皇)が倭の屯田を定められましたが、その時に

『全ての倭の屯田は常に御宇帝皇(あめのしたしらすすめらみこと=初代天皇)の屯田である。それが帝皇(みかど=天皇)の子といえども、御宇(あめのしたしらす=初代天皇)でなければ管理する事は出来ない』

と言われました。

だからこの土地が山守の土地という事はありません」

と言う訳で、額田大中彦皇子淤宇宿禰の管理する倭の屯田と屯倉を手にする事は出来ませんでしたとさ。

おしまい。




なんでしょうね?この嫌がらせとたらい回しっぷりは・・・( ;´Д`)

それに何故こんなしょうもない話を外国向けの史書にわざわざ載せたのか・・・。

天皇家の恥を晒しているようなものですよねぇ。

その感覚が分からないです。

アレですかね、古くから大陸と交易のあった出雲をこんな風に下っ端扱いしてるんだぜ?俺って凄いだろう?という権力アピール?

いずれにせよ、西部も東部もなんだかんだで朝廷から嫌がらせを受けている出雲でした。





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by garoumusica | 2015-10-20 05:00 | 古代氏族 | Comments(0)

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