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古代氏族物部氏 祖神・饒速日命編 その3。

本日も饒速日命編です。




『古事記』ではあっさりとした扱いだった饒速日(にぎはやひ)さん。

『日本書紀』ではまず神武天皇の巻の冒頭、磐余彦(いわれびこ=神武天皇)さんによる噂話に出てきます。



磐余彦さん(45歳)、お兄ちゃんや子供達の前でおおいに語ります。

「(略)塩土老翁(しおつちのおじ、潮流を司る神・航海の神・製塩の神)に聞いたところ、

『東方に四方を青山が囲んだ美しい国があります。その中に天磐船(あまのいわふね)に乗って飛び降った者がおります』

と言っていた。私が思うに、その国は必ず天つ日嗣(あまつひつぎ)の大業を弘め、天下に君臨するのに相応しい土地である。まさしく我が国の中心地ではあるまいか。天から飛び降ったという者は饒速日であろうか。その地へ行き都を定めるとしようではないか」

そして諸皇子もこう言いました。

「道理は誠に明白です。我々も常々その様に思っておりました。速やかに実行されますように」

その年の十月五日に磐余彦さんは自ら諸皇子・水軍を率いて東征に出発しましたとさ。

※この文の中に出てくる「天つ日嗣」というのは、日の皇子として皇祖の霊を受け継ぐ事だそうです。「日の皇子」というのは日の神(天照大神)の霊を継ぐ皇子を「日の皇子」といい、皇位を継承することを「日継」とも言うそうです。



上記の赤字部分が饒速日さんの事です。

磐余彦さん、東方の地ですでに饒速日さんが天降りし統治していたのを知っているのにもかかわらず、その地に自分で都を定めるなどと言っています。

なんでしょう?現地の親戚を頼って遠方の地に引っ越す感覚ですかね?



ところでこの饒速日さんが治めていた美しき東の国には彼が名付けた正式名称がありまして、それが『日本書紀』に載っていました。

国号と言うのですが統治する者が変わる度に変更されています。

まず伊邪那岐(いざなぎ)さんが「浦安の国 (心安らぐ国の意 ) 」「細戈の千足る国 (くわしほこのちだるくに=細戈がたくさん備わっている国の意 )」「磯輪上の秀真国 (しわかみのほつまくに=石で周囲を囲み 、中心を高く盛り上げる祭壇をもつ 、最も秀れた国 の意) 」と呼んでいます。

それから大己貴(おおなむち=大国主)さんは 「玉牆の内つ国 (たまがきのうちつくに=美しい垣のような山々に取り囲まれている国 ) 」と名付けました。

で、饒速日さんは天磐船に乗って大空をめぐり行き、この国を見下ろして天降ってきたので 「虚空見つ日本の国 (そらみつやまとのくに=大空から見て良い国だと選び定めた日本の国 ) 」と名付けました。

そして天皇に即位した磐余彦さん(52歳)は、腋上(わきがみ)の地に立ってこう言います。

「内木綿(うつゆう←意味がよく分かっていないらしいです)の狭い国というけれども 、蜻蛉(あきづ=とんぼ)が交尾して飛んで行くように 、山々が続いて囲んでいる国のように見える 」

そうして美しき東の国を秋津洲(あきつしま)と名付けました。

・・・(´・_・`)

えっ!?Σ(・□・;)

とんぼが交尾をしている様に見えるから秋津洲って名付けたんですかい!?

・・・。

饒速日さんまでは結構いい感じのネーミングだったものが、ここに来てとんぼの交尾とは・・・。

とんぼの交尾っていうのは円を描いている様に見えるらしいんです。

それに加え、とんぼは秋の精霊で五穀豊穣を意味するとかなんとか。

交尾という行為自体も子孫繁栄の為であり豊穣に繋がるので縁起が良いとかで、秋津洲はとんぼが数多く飛び回る程に作物が豊かに実る国、と言う意味を持つそうです。

は〜〜〜・・・。

ギャグのつもりで言ったのに真面目に取られ採用されてしまったパターンだったら、なんだかちょっとイメージアップですけどねぇ・・・(´・_・`)

少年の心を持つ52歳の磐余彦さんでした。

ちなみに古代のヤマト地方はこんな感じです。

古代氏族物部氏 祖神・饒速日命編 その3。_f0351853_03125874.jpg


よく分からない上、描きかけですけど・・・(´・_・`)

大和国と書いてあるのが秋津洲だと思われます。

で、大和国の周りはまだ描いていないですけど山々に囲まれていて、とんぼの・・・。

・・・(´・_・`)


∋(´・ω・)o/・*:..。o○☆゚+。*゚¨゚゚・*:..。o○☆゚+。*゚¨゚゚・*:..。o○☆゚


それでは本日も良い一日をお過ごしください!

南方先生 「体調を崩しやすい時期だ。少し着過ぎかな?と思う位が調度いいよ。脱げば良いだけなのだから」




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by garoumusica | 2015-11-26 05:00 | 古代氏族 | Comments(0)

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